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入試対策…理科編

理科の傾向概要

理科は物理・化学・生物・地学の4分野で大問が2個ずつ、計8問が出題されます。
大問ごとの配点は年度によって6点と9点・7点と8点などさまざまですが、分野ごとの配点が15点(×4)であることは どの年度も変わりません。

よく言えば得意な分野も苦手な分野も同じ配点ということになるので、どれだけ頑張っても どれだけ失点しても 1つの分野では15点の差となります。
だからといって「計算が嫌いだから物理はあきらめる」とか「暗記が苦手だから生物はあきらめる」という勉強はせずに、 あくまで重点を置く分野と(少しだけ)薄く勉強する分野に分ける程度にしてください。

以下の説明では 近年の出題が多い単元を挙げていますが、当然ながらここに書いていない単元からも多数出題されます。
どうしても理科が苦手という人は まずは下記の単元から勉強すると良いかもしれませんが、点数を稼ぐためには やはり教科書にあるものを全般的に(→ただし、やみくもにするのはムダ)学習してください。

生物分野

動物と植物の体のつくりとはたらき(の違い)を問う問題が多いです。ほぼ毎年と言っても過言ではないかもしれません。
網状脈と平行脈、単子葉類と双子葉類、裸子植物と被子植物、胎生と卵生、…。
少し思いついたものを挙げただけでも、違いを問う問題はいくらでも思いつきます。これらの単語から派生して その動物(植物)の特徴まで言えるようになれば、問い方が変わったときに対応できる問題も増えるのではないかと思います。

生物分野では、実験を題材とする問いは 少ないかもしれませんが、ルーペや顕微鏡などの観察器具の使い方・注意点などは 少なくとも学校で習ったものについては何でも答えられるようにしておきましょう。

化学分野

特定の単元が出題されやすいというものは ほとんどありませんが、試験管を使った実験(ガスバーナーで燃焼する・ ○○置換法で集気する)や電気分解(化学電池を含む)の問題が多い気がします。
近年は化学変化を問う問題で化学反応式を書かせるのではなく、○や●などのモデル図を作図させる問題も 毎年のように出題されています。

化学分野は実験の手順や注意点、結果の考察など 問われる要素が幅広くあります。
「実験は楽しいから好き」という人もいるかもしれませんが、ただ楽しむだけでなく その過程で先生が注意したことや考察・実験結果をもとに思ったことを メモに残しておくと良いでしょう。

地学分野

地学は、3年生の最後に習うことの多い天体と、1年生で学ぶ地層の出題が多い印象です。
天体は星の見かけ上の動きや自転と公転・月の満ち欠け、地層は火山や岩石の種類・示準化石/示相化石など 判断材料になりうるものは確認しておくべきでしょう。

地学はどちらかというと 覚えることが多い印象もありますが、身近なものを使ってイメージしたり理解したりすると その場で考えて答えられるものも少なくありません。
(暗記と理解の)一方に偏りすぎるのは良くないですが、自分に合ったほうに重点を置いて勉強すると効果的でしょう。

物理分野

圧倒的に?電気分野の出題が多いです。2学年に学ぶこの分野は、好き嫌いが大きく分かれる単元のひとつだと思います。
オームの法則から始まり、必ずと言っていいほど計算問題も出題されます。
年度によっては熱量や電子(静電気・放電など)が問われることもあり、これらに苦手意識を持っている人は かなりとっつきにくいかもしれません。

次いで多いのが1・3学年で学ぶ力学関係です。 斜面やバネ、振り子を使った出題が多く、力の向きと大きさを問う 作図の問題がよく出題されています。
出題頻度はそれほど多くないですが 苦手な人も多い浮力の問題が出題されることもあるので、 基本的な知識(水の圧力は深くなるほど大きくなる など)は最低限確認しておいてください。

全体を通して…

問題用紙が冊子化して、社会科と同様に図や資料を使った出題の制限が限りなく減ったため、 これらの読み取り問題が増えてきたように思われます。
また、以前よりも記述問題・記号の完答問題が増えており、ますます丸暗記が通用しにくくなっています。

数学との共通点を挙げるなら、物理や化学分野に多く見られる計算問題も、意味をよく考えれば その場の思考力で解ける問題も少なくありません(ただし、時間がかかるので すべてには通用しない)。
社会の歴史と同じく、物事をただ暗記するだけでなく関連付けて考えたり覚えたりすれば、思わぬところで 答えを導くことができるかもしれません。