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入試対策…国語編

国語の傾向概要

平成30年度(2018年度)より試験時間が5分間拡充されてから、それまでの4題構成から5題構成に変わりました。 そのうち3題出題される文章(大問2〜大問4)は 配点がほぼ均等に割り振られるため、得意な分野については できるだけ高得点を狙えるように目指してもらいたいです。

大問1…国語の特質に関する事項

平成29年度(2017年度)まで、後述の「説明的文章」「文学的文章」の中で漢字の読み書きと画数が 10点分(配点の約17%)出題されていましたが、それに代わる形で大問1の出題(9点満点)がはじまりました。
難易度はそれほど高くないものの、品詞や類義語・熟語など、普段の授業や定期考査で問われるようなものが まとまって出題されるようになりました。

写真や絵を交えた短い説明文と対話を読んで答える問題で、1つひとつの問題が独立しているため、 大問2以降の文章を読んで集中が途切れたときなどに 息抜きを兼ねて解くのも良いかもしれません。

大問2…説明的文章

年度により異なりますが、およそ3〜4題の出題です(平成29年度以前は、漢字や品詞などの問いを除く)。
以前は本文中から抜き出して答える問いが多かったものの、近年は 字数指定つきで「まとめて書け」という問いが 増加傾向にあります。

「まとめなさい」と言われても何も思いつかない…という人もいるかもしれませんが、すべてを自分の言葉で答える 必要はなくて(むしろ そのほうが減点を受けやすくなる)、本文中の言葉を使いながら答えたほうが良いです。 このほうが、字数も稼げて得点も取りやすくなります。

本文の細部を読み取ることも大事ですが、それ以上に 短い時間で大まかな内容を把握する「論旨読み(※造語です)」ができると 得点につながりやすくなります。

大問3…文学的文章

平成28年度(2016年度)より、それまで出題され続けてきた随筆に代わり 小説が出題されるようになりました。 普段から本をよく読む人は(…と一概には言えませんが)、登場人物の心情変化などが読み取りやすいかもしれません。

特に毎年のように出題されるのが、本文中で使われる"語句の表現"に関する問題です。回答形式は年度によって異なりますが、 おおむね筆者が特に強調している箇所が問いに挙げられます。

近年は問い(傍線部)の前後だけでなく、本文の幅広い文章を読んで理解しないと答えにくい問いが増えてきています。 登場人物の一人ひとりに感情移入しては 時間が足りないので、全体を粗方読んで問いに答えられるように トレーニング(何度も演習)しましょう。

なお、小説には「これまでのあらすじ」が記されており、この内容は問いとは直接関係ありませんが、登場人物や本文を読むうえでの 背景知識として知っておいて損はないと思うので、できるだけ読んでおくことをお勧めします。

大問4…古典

年度によって、古文もしくは漢文のいずれかが出題されます。なお、漢文が出題される場合も 書き下し文になっています。
最近10年で 古文と漢文はそれぞれ5回ずつ出題されていますが、平成30年度・31年度で連続して古文が出題されているため、 令和2年度は漢文が出題される可能性が高いです。

また、古文が出題される年は現代仮名遣いに直す問題が、漢文が出題される年は書き下し文にならって白文に返り点をつける問題が ほぼ毎年出題されています。これらは確実に得点できるように しっかりと復習してください。

古文や漢文は本文内容を理解するのが難しいことも多いですが、注釈に目を通しながら読むと その助けになります。 また、文の主語に印をつけるなどをすると、さらに読みやすくなることもあるようです。

大問5…作文

平成28年度(2016年度)より2段落構成になり、配点が15点(全体の25%!)になりました。指定行数は 平成18年度(2006年度)より変わらず「10行以上12行以内」ですが、これを満たしていなければ 大幅減点になります。
なお、配点は段落構成・誤字/脱字・内容など いくつかの部分に分かれており、極端なこと誤字が10個あっても10点減点になるなどはありません。

作文は指定された条件にしたがって文を書いていくので、書き方や文法事項に気をつければ高得点を狙うことができます。 その一方、内容的にトンチンカンなことを書いていたり、文章が成り立っていなかったりする場合は大幅に減点されます。
特に近年は読み取るべき資料が増えて 条件も難しくなる傾向にあるため、与えられた わずかな時間で的確に作文するのが 難しくなっています。 それでも、たくさんの文章を書いて 添削を受けることで、少しずつ慣れてコツをつかめるようになるはずです。
はじめのうちは時間をかけてでも文を作り上げて、少しずつ目標を高くしていってください。