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入試対策…英語編

英語の傾向概要

平成元年度(1989年度)より実施されているリスニングテストは、平成27年度(2015年度)まで15点満点でしたが、 それから2年間の改善期間を経て 平成30年度(2018年度)より20点満点になりました。
とはいえ、大問の構成は15年以上 ほぼ変わっておらず、問われる内容(設問の形式)は異なるものの、 身に着けるべき技能や演習すべきことは それほど変わりありません。

以下の説明で、大問番号は平成27年度以降に合わせています。 平成26年度以前はリスニングテスト→大問1、対話小問以降は大問番号をプラス1して読み変えてください。

リスニングテスト

平成30年度の入試改善で リスニングの試験時間が5分延長されて、15分間の長丁場になっています。 問題1は短文に対する質問、問題2は図や表を見て答える問題、問題3は対話を聞いて答える問題 、問題4は英文を聞いて答える問題です。
リスニングテープが流れている間の解答時間は5秒〜30秒ですが、筆記テスト時間に見直して解答することもできます。
※問題4は解答時間が40秒ほどあるようです。
問題4 <問2>のように 自分で文章を考える問題は、問われていることをメモして 何を答えるかだけ考えておき、 筆記テスト時間中に解答用紙に答えを記入するのも ひとつの方法かもしれません。

リスニングが苦手な人は、メモの取り方を工夫すると良いでしょう。 まず、福岡県の公立高校入試はすべて2回繰り返して読まれるので、1回目ですべてを聞き取って答える必要がありません。
1回目はどのような話なのか・どんな問いがあるかを確認したり、聞き取れた言葉をメモしたりすることに使って、 2回目で設問に答えられるようにしましょう。
上でも述べたように 筆記テスト中に見直しをすることもできるので、答えを決めるのに迷う場合は "これだけは違う(正解でない)"といった選択肢を消しておくだけでも正解に近づけます。

また、問題3・4では、対話やスピーチが始まる前の 問題の説明が読まれる時間に、選択肢や問いを確認してください。
時間が限られているので 具体的な話題の内容まで推測することは難しいと思いますが、 どのような言葉を重点的に聞き取ればよいか、ということは想像できるかもしれません。 具体的にどのようなところを見ておけばいいかわからない人は、いつでもいいので質問してください。

大問1…場面にふさわしい表現

25年以上昔から変わらず出題され続けています。ただし、出題内容はときどき変化しており、最近出題されている 対話文中の空所補充は平成20年度以降出題され続けています。
配点は1問2点で、4問出題されるので8点満点です。英語が苦手な人にとっては貴重な得点源なので、何度も練習して 本番でも満点を取れるように心がけてください。
なお、平成29年度(2017年度)以降は、会話が3往復で その中に2か所空白がある問題も出題されています。 選択肢はそれぞれの空所ごとにあるので、一方の解答で 他方の選択肢を絞り込むことはできません。

ちなみに、平成5年度(1993年度)〜13年度(2001年度)にも似たような形式の出題があり、このときは 消去法で2択まで絞れるものもありましたが、近年の出題については選択肢に関連性がないものが多く、 消去法での選択が難しくなっています。
文中に使われている熟語を知らないと答えられない(正解を導くことができない)問題もあるので、 最低限必要な熟語は覚えておくようにしてください。 そしてまずは何度も練習して、明らかにおかしい選択肢を消去できるように考えてみてください。

大問2…対話文

日本人の生徒2人と先生や留学生などの 合わせて3人の対話について答える問題です。
平成26年度(2014年度)以前は、対話文の空所に適切な文を選んで 当てはめる問題が出題されていましたが、 平成27年度(2015年度)以降は これらの問題の出題がなくなり、代わりに短文英作文の問題が出題されるようになりました。

そのほかに出題され続けているものとして、対話文中の並び替え問題があります。
並び替えは単純なものではなく、5語から必要な4語を選ぶ必要があります。 不要な1語もお題によっては見分けが難しいものがあり、文法や熟語を知っていないと答えられないものもあります。

平成27年度から出題されるようになった短文英作文は、対話文中の空所や対話の内容に沿った質問に 指定された語数以上の英語で答える問題です。特に後者は本文の内容とは全く関係ないこともあるので、 その場合は対話文の内容に関する問題に答えられなくても解くことはできます。

平成30年度(2018年度)より 要約問題の出題がなくなって、代わりに「中学で習わない(高校レベルの)単語を 別の語で表現する」問いが出題されるようになりました。
前後の文脈から その語の意味を推測して、本文中の単語を抜き出して答えるというものです。 過去2年間の得点率は4割程度なので、決して見捨てることのできない問題です。

大問3…長文

ストーリー・スピーチ・新聞記事・メールのやりとりなど、出題の題材はさまざまです。 以前は本文中から抜き出して答える問題や記号で答える問題も出題されていましたが、 近年は自分で単語を考えて答える問題や日本語で答える問題がメインになってきています。

"長文"というと身構えてしまう人が多いかと思いますが、短文がたくさん集まってできたものと考えると 少しは読みやすくなるかもしれません。
なお、試験時間もあるので じっくりと時間をかけて読むことも、わからない単語に行き詰ったときに そこで考え込む時間はありません。そこがまた受験生を苦しめるところになるかと思います。
高得点を目指そうとすれば ある程度の速読力と大意把握が必要になりますが、 それが難しい場合は 下線部が指す内容を答える問題(平成26年度〜29年度の問1・30年度以降の問2など)と 内容一致問題(大問の最後)だけでも よく目を通して答えられるようにしましょう。

平成30年度(2018年度)より出題されるようになった 英文による質問(問1)は、最低語数の指定もあり 解答箇所の特定も難しいため、ほかの問題を解きながら文章を読むうえで 並行して探すと良いかもしれません。

大問4…英作文

平成10年度(1998年度)以前は語数ではなく 文の数と内容が指定されていましたが、その後20語以上→25語以上→30語以上→35語以上と 語数指定がなされるようになりました。 なお、35語以上の中にはリード文が穴埋め形式になっており、この1文を語数に含めると実質27〜28語程度でした。
平成29年度(2017年度)以降はリード文があるものの、それらを含めずに30語以上となっています。 英作文のお題(作文条件)は3年前後ごとにパターンが変わっていましたが、近年は それほど似たようなパターンが出題されなくなりました 。

英作文は 指定語数を1語でも満たしていないと、どんなに素晴らしい文を書いていても0点となります。 反対に、それなりに文のつながりがおかしくても 指定語数を満たしていれば、減点はあれど点数はもらえます。
英作文を書けるようにするためには 知っている(使える)単語の数を増やすこと、文を書くことに慣れる(練習する)ことが 必要不可欠になります。そして、語数を稼ぐテンプレートを使えるようなストーリーを作れば 指定語数を埋めやすくなります。
たとえば3年生で習う[It is 〜 for (人) to ….]の構文を使えば[It is a lot of 〜 for me to ….]で8語を埋められます。